太陽の竜と闇の青年
「マランってさ、本当に父上と母上苦手だよねー」


フウがあははーと笑いながらマランにいうと、マランは渋面を浮かべた。


「ったく、テメェは昔っから口が達者だなぁ……。俺はだなぁ二人とは仲良しなだけだ!」


「違うでしょ?」


私はニコニコ笑いながら言った。


実はマランが何で父上が苦手なのかも、苦手なのに遊びに来る理由も知っている。


「マランは母上が大好きだったんだよね。でも、大親友の狸親父にとられちゃったんだよね」


ニコニコ笑って言っちゃった私を恨めしそうにマランはみた。


「ルゥゥゥゥウ!どこでそれを知ったぁぁぁ!」


私はにょっふっふっふ、と笑ってマランに止めを刺した。


「狸親父が自分で昔話をしてくれたんだ」


マランが、がっくりとうなだれているところをフウが楽しそうにツンツンとつつく。


「へぇ~。そうなんだぁー。マランは母上が好きだったんだぁ~。まぁでも美人だし優しいよねぇ~~」


フウの言葉にマランは拳を握りしめ、プルプルと震えた。


「第一ハランは昔は無口で女となんてしゃべったことなんてなかったんだ!!!なのに俺よりも容姿端正で運動神経もよくて、勉強だって毎回1番をとっていた……。だけど俺だって人気はかなりあったんだぞ!!俺は明るいしスポーツもできた!!ちょっとは勉強も……。なのに、なのにサンはハランに恋をしやがったんだぁぁぁぁ!」


キーンと痛む耳を押さえながら、フウが微笑を浮かべた。


「ま、まぁまぁ。でも今の父上と昔の父上、まったく違うね」


私もうんうん、とうなずいた。


マランは鼻をフンッとならした。


「ハランは国を背負うことがキツいと言っていたからな。それが重荷で無口だったんだろう。男子だけになれば結構明るくなっていたし、男子にも尊敬されていたからな。やるときは男子女子関係なく完璧にこなすし、とにかく完璧主義者だったんだよ」


私は微笑を浮かべながら壱にこっそりと言った。


「今でも遊びに来るってことはまだ諦めきれないんだろうね」


壱は苦笑いを浮かべ、うなずいた。
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