太陽の竜と闇の青年
過去?


いや、夢……?


そうだ……。


夢じゃなければなんだというんだ。


だが……。


痛いほど胸が苦しいのはなぜだ……?


「ここで起きたらダメじゃないか。もっと先がみたいんだろう?」


俺は頭を振った。


あれが昔のルウとフウだというのか。


今のルウとフウとはかけ離れていた。


だから……。


夢だ。


「いや、もう今日はいい。これ以上みると吐きそうだ」


俺は自分の腹をおさえた。


ルウとフウの目。


アレは王族に対する激しい怒りだった。


あの頃、俺は王宮でぬくぬくと育ってきたのだと思うと自分を殺したくなる。


牢の中は血生臭かった。


フウとルウは動物のようだった。


何よりも……。


闇を好み、光を恐れていた。


「あぁそういえば僕の名前言ってなかったね。僕はマリオネット。よろしくね」


「……俺は空風壱だ」


「そぅ。壱……ね」


マリオネットは名前を呼んで不気味に笑った気がした。
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