太陽の竜と闇の青年
「もうすぐ彼の生は終わるだろう。罪裁く「暗黒」たちの手で。それが報いだというのならば、俺はあえてそれに抗おう。俺が助けに来ることをあいつは望まないだろう。だけど俺は友達だ。理由なんてそれだけでいい。君は罪人で俺は反逆者。あいつを「悪」だというのならば、俺はそれを認めない。だが、不意にその時はやってきて、終わりを告げる赤が散る。群衆などには目もくれず君は最期に笑ってた。記録者ヤッカル」


俺はグッと堪えると、紙をパサッと放り投げてしまった。


フィンドはそれを無言でみつめてくる。


「これはヒドラの友達だな」


俺がようやく声を発すると、フィンドはうなずいた。


「あぁ。文からしてそうだろうな。それにしても……このヤッカルという男、ヒドラを助けに行ったが、無抵抗だった、というわけか」


俺はうなずく。


「そうだとすれば……この男はどうしたのだろうな」


俺の質問の意味がわからなかったのか、フィンドは眉をかしげた。


「たとえば、我が主を俺は助けに行くつもりで行ったのに結局、我が主は殺されてしまった。そんなとき、俺は自分を制御できなくなると思うんだ。そして……自分で自分を殺す。いわば、自殺や自爆だな」


なるほど、とフィンドはうなずいた。


「確かにそうだな。俺も貴様と同じ行動をとるだろう。だが……こいつはどうしたのだろうな」


俺たちは沢山の疑問を抱えながらも最期の5枚目を読み始めた。
< 557 / 824 >

この作品をシェア

pagetop