太陽の竜と闇の青年
「……まっぶ」


フウがボソリとつぶやいて目を隠した。


私も反射的に目を手で覆ってしまった。


扉の中には照明がたくさんつけてあり、天井には盛大なシャンデリアがつるされてあった。


確か国で一番大きいシャンデリアだとか……。


私たちがボーッとそんなことを考えていると、うれしそうな声がした。


「まさか……!!ルウとフウか!?」


私たちは目を眇めて前をみた。


ていうか、誰の声かは分かっているんだけど、前を向いてしまった。


「トオタ!」


「お久しぶりだねー」

私たちの前方で堂々と椅子に座っていたのはアルア=トオタ、新国王子だった。


トオタは昔とは違い、切れ長の目になっており、黒髪は伸びていた。


トオタは私たちを親のような目でみて、手招きした。


「そんなところで突っ立ってないでこっちに来いよ。何も遠慮することはないんだ。今は俺が王子だからな」


私たちは少し照れくさそうにトオタに近づいた。


何しろトオタと別れたのは何年も前のことだ。


恥ずかしいに決まっている。


私たちがトオタの前にたつと、トオタは楽しそうにニカッと笑った。


笑った顔は昔から変わっていない。


幼い顔になる笑い顔だ。


「久しぶりだな。二人とも大きくなったな」


私とフウはトオタの笑顔に負けないぐらい笑顔を作った。


「もちろん。僕は成長期だし」


「別れてから何年も経っているんだもの」


トオタは憂いに帯びた目を細めた。


「そうだな……。それにしても、綺麗な顔になったものだな。昔よりも二人とも顔立ちが綺麗だ」


私とフウは笑いながらターバンをはずした。


バサリと髪が落ちる。


刺青が露わになる。


トオタは刺青をみて一瞬だけ驚いた顔をしたけど、すぐに笑った。


「これはこれは……。二人とも大変な道を歩みだしたもんだな!だが、その刺青はかなり見栄えが綺麗で羨ましい。職人に頼んでもそれほど立派な刺青はいれれないだろう。それに、自慢の二人の銀髪は美しいままだ」


ここがトオタのいいところだ。


悪いことをいうのではなく、良い方へともっていき、それをあきれるほどまで誉めたたえる。


だからこそ、この新国を統一できるのだろう。
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