太陽の竜と闇の青年
ふいにトオタの目が壱へと向けられた。


壱はそれに気づき、小さくお辞儀をした。


「俺は和国の第一王子、空風壱だ。ルウの許嫁でもある」


トオタは目を見張って私と壱をみた。


私がニッコリと笑うと、トオタはブッと噴出した。


「そうかそうか!ルウがとうとう許嫁をもらったのか!それに和国の王子を!!」


私と壱は首を傾げた。


何をそんなに笑うことがあるのだろうか?


私と壱が不思議がっているのをみたトオタは笑いすぎでヒーヒー言いながらも説明してくれた。


「和国の王子っつったら、何でもクールでイケメン王子の中では1位、2位を争うほどの人。風国の王女ってのは明るく元気な性格で綺麗な顔立ちをしている。ただ、竜の民だけどな。だが、性格はとてもよく知識も豊富。王女の中ではダントツ1位の人だ。その二人がくっつけば、最強タッグの完成だぞ!」


私と壱は顔を見合わせた。


そ、そーだったんだぁ……。


やっぱり壱はモテるのかぁ……。


ほかの女の人に捕られたりしないかな!?


そんな不安が横切ったとき、壱がポンと私の頭の上に手をおいた。


私が壱を見上げると、壱は小さく笑って言った。


「大丈夫だ」


……何で思ったことが分かっちゃうんだろう?


私は改めて壱のすごさを実感した。


「ま、その様子じゃ俺が手をかすことはねぇな。で?フウの隣にいるその子は誰だ?」


フウはテルを自分に引き寄せた。


「この子はテル。僕の許嫁で時期風国の王女になる子だ」


トオタは最初からなんとなくそう予想していたかのようにうなずいた。


「フウが風国を継ぐのか。なら大丈夫だな。ってことはシェイとサラは風国をでていったっつーことか?」


私とフウは同時にうなずく。


「シェイ兄上ならダディリンスで貿易の長を勤めていて、毎日忙しそうだよ」


「サラ兄上ならミロスで国づくりに励んでいるよー。サラ兄上、シャーマンキングのチェンヂをシャーマンにして、国民を助けるヒーローになるらしいよー」


あっはっは!と二人で笑ってトオタに言うと、トオタはははと笑った。


「フウもルウも昔と比べて、よく笑うようになったな」


私とフウは少しだけ困った顔をした。


そういわれても、自分のことだからよくわからない。
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