太陽の竜と闇の青年
私は思わず噴出してしまった。


皆の視線が私へと向けられる。


……ちょっと今のはダメだったかな?


「あー……えー……ごめんなさい」


私が笑って誤魔化している時に運良くトオタが戻ってきた。


私にはトオタが神様にみえた。


なんてね。


「ほいっ。貿易商証明」


投げられた丸めた紙を私は慌てて受け取った。


こんな紙切れ一枚でも大切なものだ。


なくしたりしたら…………。


後が怖くて私は考えるのをやめた。


「ところでルウ、フウ。兄上の墓参りいくか?」


トオタにスラッとそう言われた私たちは少しだけ驚きつつもうなずいた。


「うん。行くよ」


「私たちが来たのは本当はそっちが本命だしね」


トオタはチラッと壱とナナとテルをみた。


「三人はここにいてくれないか?」


ナナが首を傾げる。


「なぜです?なぜその二人ならいいのですか?」


トオタは説明が面倒くさいのか、かなり小さく舌打ちをした。


それはもしかしたらナナがうっとうしいのも理由に入るかもしれないけどね……。


「兄上の墓には、あまり人は立ち寄ってほしくないんだ。実際、関係者以外立ち入り禁止区域にしているし、関係者っつっても俺とルウとフウしかいないからな」


ナナは渋面を浮かべたが、小さくうなずいた。


それをみたトオタはこれ以上質問をされまいとさきさき進んだ。
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