太陽の竜と闇の青年
フウと別れて四日目、私たちは四神たちと仲良く旅をしていた。


四神たちは皆動物の姿や人型になって翡翠からよく飛び出してくることが多くなった。


それのおかげで少しは旅が楽しくなった。


そしてようやく……。


「ついたぁぁぁぁ!!」


私はうーん!と背伸びをした。


壱は笑って荷物を担いだ。


「まだ入り口だけどな」


私たちは長旅を終えてようやく和国に着いた。


私もハヤトの背中から荷物を降ろして背中に担ぎ、ハヤトの紐を握った。


「とりあえず、門兵に話しに行かないとな……。運良く牙城がいればいいんだが……」


壱はブツブツ呟きながら前へ進んだ。


私はその後を追う。


そういえば、桜の木は新緑に変わっていた。


あぁいうのを葉桜っていうのをさっき壱に教えてもらっていた。


葉桜も悪くない。


やっぱり、桜は綺麗だな……。


「ルウ」


壱の声が聞こえて葉桜から目を壱へと移すと、壱は私に笑いかけてきた。


私も笑いかける。


壱に近づくと、壱は門兵に何か言った。


それからハヤトを指さした。


「ルウ。門兵が城まで馬をつれていってくれるそうだ。それから荷物も。だから俺たちは少し散歩しよう」


私はうなずいて門兵に馬と荷物を預けた。


壱の隣に行くと、壱は私の手を握った。


その手は少しだけ冷たかった。


このときはまだ気づいていなかった。


和国で最悪なことが起こることも。

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