愛いっぱいCHU

ーーーーー・・・

ーーー・・


校長先生の話や在校生の送辞、卒業生の答辞・・・誰の話も高校生活3年間にあったことのオンパレード・・・。

私の頭の中では高校生活3年間にあったことのすべてに先生がいてる・・。


入学式も、最初の中間テストも、体育祭も、文化祭も・・修学旅行にはこっそり先生に電話をかけまくったっけ・・。

・・ウザがられたけど・・。


どんな場面にも必ず存在していたのに・・今日だけいない・・。

私はそのことに少し涙が出てきた。


だけど、ふと普通に高校生活を思い起こしてみるとなんだか毎日が楽しくて、友達とワイワイやってたり、たまにはケンカしたり、恋バナしたり・・。

そんなことを思うと涙の後に笑いがこみ上げてきた。



「・・・・」

そんなところを担任の山田先生に見られて、目で叱られてしまった・・。













式典を終えて外へ出るとまだ寒いながらも日差しがポカポカとしていて気持ちよかった。

私はこの陽気に思いっきり伸びをする。

薄暗い体育館から出てきたから外の明るさが妙に心地いい・・・。



「ちょっとーー、あすかーー、アンタさっきの式でちょっと笑ってなかったーー!?」


「あ・・・、つい・・」
< 212 / 226 >

この作品をシェア

pagetop