愛いっぱいCHU
沙都はいつものように私のことを呆れた顔でみた。

その表情は本当に先生にそっくりだ。

こんなときはさすが兄妹だなぁ・・・とつくづく思ってしまう。


「ねぇ、あすか、この後謝恩会どうするの?」

そういえばクラスのみんなでどっかの店借り切って謝恩会するっていってたっけ・・・。

みんなと過ごす最後の日。

これから別々の道を行く仲間たちとの最後の日・・。


ーーー・・だけど・・


「うん・・・私、遠慮する・・・」

「あすか・・・」

沙都の心配そうな顔・・・。

私・・卒業式に日にまで沙都にこんな顔させて・・。

「大丈夫!ちょっと化学準備室見に行きたいだけだから」

「・・・そっか・・」

沙都の顔がふっと安心した顔に変わった。


ーーー・・・

ーーーー・・


「ねぇ・・あすか?受験の結果・・お兄に言ったの・・?」



「ううん・・まだ・・。合格でも不合格でも会ってから直接言おうとおもってたし」


「あすか・・」


「あ、じゃあ、私、化学準備室いってくるね!」
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