先輩へ… 16年後のラブレター
16年分の想いが「ごめんなさい」の言葉と一緒に、涙となってこぼれ落ちる。

「ごめ…、ごめんね…。ごめんね…。」

「え? いや、何が?

とりあえず、そっちに座ろうか。」

詰所の脇へと促される。

「ごめんなー。知らないおじさんがお母さん泣かせちゃって。」

水野先輩は私の子どもたちにそう言ってくれた。

子どもたちも、私の隣に座った。
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