☆彼女は妄想中☆
あぁ・・・とうとう来たんだな・・・玉谷コーチ・・・
溜め息が出るのを必死に抑えて、飛び切りの営業スマイルを作って助手席の鍵を開けた
「今晩は!!玉谷コーチ、今日は・・・・」
「今晩は。」
「え・・・なんで?佐上コーチ・・」
てっきり玉谷コーチとばかり思っていた私の思考は完全にショートしてしまった
な・・・なんで佐上コーチが助手席にいるの・・・?
「陽ママ?」
「あぁ!?えっ!!玉谷コーチは!!」
話し掛けられて我に帰った
「だって6年の金子さんが・・あれ・・・なんで・・」
アタフタする私を見て佐上コーチはクックと笑いはじめた
「ビックリした?ごめんごめん。金子達の方に玉谷コーチに行ってもらったんだ。」
「なんで・・・」
私さっきからなんでしか言ってないような気がする
「だって金子さんたち苦手なんだよね。それに・・・・」
「えっ・・・」
「玉谷さんと二人にさせたくなかったから・・・」
佐上コーチ・・・今なんて・・
夢なのか現実なのか分からなくなってきた
ただいつもジャージを来てる佐上コーチが今日は私服でちょっぴりお洒落してきてる私と隣にいる彼は
いつものサッカーを教えてる人じゃないみたいに見えてドキドキする