誘惑のクラン(血族)
どうなっているんだ?


昨日はまったくそんな……!


碧羽が考えているうちに、ふたりは階段を下りはじめていた。


ふたりの後姿を碧羽はただ見つめるばかりだ。


璃子たちがダイニングに行くと、優真は席に着いていた。


柔らかい王子様のような微笑みでふたりを出迎える。


傍に居た八条がふたりのイスをひき、待っている。


後からダイニングに入った碧羽は、なにがどうなったのか聞きたい気持ちを抑え、席に着く。


「璃子ちゃん、ジュースはどうかな? グレープジュースが新鮮で美味しいよ」


優真は席に着いた璃子に、深紫色の液体の入ったジュースを勧めた。


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