誘惑のクラン(血族)
空のグラスを見て璃子はあ然となった。


一気飲みをしてしまい、はしたなさを出してしまい戸惑う。


璃子の戸惑いとは反対に、優真は自分の血を混ぜたグレープジュースを美味しそうに飲んだことにホッとする。


ほんの数滴だが、確認するには十分の血の量だ。


優真が確認したかったのは、昨日の璃子の様子だった。


璃子は自分の血を舐め、その後吐いたのが気になっていた。


血を受け入れられない体質ならば、覚醒させられないのでは?と考えた。


「本当に美味しかったみたいだね。八条、おかわりを」


「す、すみません」


璃子はグラスにグレープジュースを注ぐ八条に言った。


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