桜姫







「ーーーーははははは!!!」




遠くから火の匂いと芹沢の高笑いが聞こえてくる。




大和屋は火の海となっていた。


芹沢は、そんな大和屋の屋根の上に乗り、高笑いをしていた。


その姿に怒りを覚えたが、すっと地面を蹴って屋根に登る。



「桜羅?!何をっ……」

「おいっ‼桜羅‼」


『………芹沢さん、私が酌をするから、戻りましょう。』




「あ?あぁ、桜羅か。何だ。屯所で酌をしてもろうても嬉しゅう無い。




また今度宴を開こうでは無いか」





内心チッと舌打ちする桜羅。




『それでは、もう帰りましょう。お疲れでしょう』


「あぁ、そうしよう。


またな、桜羅」




そう言って芹沢は屋根から飛び降り屯所へと歩いて帰って行った。





『……ありったけの水を持ってこい‼

手の空いてるものは救助に当たれ‼





誰か火消しを呼んでこい‼』



次々に指示を出しながら桜羅は屋根から飛び降りる。









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