檸檬の変革
発車のアナウンスと共にベルが鳴りやがて扉が閉まった。

静かに走り出し、列車は暗い構内から地上に出た。

外は目が開けていられない位眩しい。


美空は完全に寝ている様で列車の振動に併せて頭が揺れていた。

ボンヤリ外の景色を眺めていた。

スカイツリー、東京ディズニーランド、大きな倉庫が立ち並びトレーラーが車の数より目立っていた。


川と海の境目みたいな場所を何ヶ所か走り、小さな駅を列車は走り抜けて行った。


美夏は最後に家族で旅行に行った記憶と今見ている景色を重ねて、記憶が正しいかどうかを確認した。


街並みは次第に東京とは違う景色になっていった。

< 36 / 193 >

この作品をシェア

pagetop