君に夢中


しばらくして、お母さんが警察に電話をした。
少し経って警察の人が来た。


わたしは警察の人にいろいろ聞かれた。


「君が家に帰ったときお兄ちゃんとその友達は
もう倒れていたの?」

「ううん。お兄ちゃんの友達だけ倒れていたの。」

「じゃぁ、君が帰ったときお兄ちゃんは生きていたの?」

「うん。」

「お兄ちゃんはなんか言ってた?」

「笑荷、ごめんね。って言ってた。」

「そして君の目の前で死んだの?」

「うん。自分で死んだ。」

「そうなんだ。ありがとう」


とりあえず聞かれたことに必死に答えた。
でも目から流れる涙は止まらなくて
お母さんもずっと泣いていた。
お母さんの涙を始めて見た。
わたしが泣かせてしまったと思ってお母さんに
近寄れなかった…。


< 13 / 31 >

この作品をシェア

pagetop