冷血ボーイ





そして玲央くんは、あたしの手を顔から無理やり剥がした。





「真っ赤。からかいすぎた?」





玲央くんに手を剥がされたついでに、握られたままで、あたしは顔を隠すことが出来なくて。





クラス全員にあたしの真っ赤な顔を公開してしまったようなものだ。





あたしは無言で大きく頷くと、葵に助けて、と目を合わせた。





「え?無理無理。見てる方は面白すぎて止める方がバカよ」





あ、なんか助けを求めたあたしがバカだった…。





でも、そんなときに最高の助け舟!





キーンコーンカーンコーン…と、予鈴が鳴った。




これで玲央くん帰ってくれる!!!




「あー鳴っちゃった」




と、玲央くんは少し残念そうな顔をした。







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