チョコレートトラップ
この3年間、

高橋くんに声すら

掛けられなかった私が

呼び出すなんて、

そんな大胆な行動が

出来るのだろうか。


私は凛を潤んだ目で

見つめてから首を思い切り

横に振る。


「高橋くんを呼び出すなんて、

 私には余計ムリだよー」


「じゃあ、どうするの?

 やっぱり諦める?」


「……」


せっかく頑張って

用意したチョコ。


それを渡さずに

ただ高橋くんを見つめ続けて

終わってしまってもいいの?


私は自分を言い聞かせるように

「出来る」と小さく呟いた。





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