チョコレートトラップ
大蛇のように絡みつく

高橋くんの視線。


この間まで

大スキだった人の視線の

はずなのに、

身震いしてしまうほど

こんなにも怖いものだなんて

思ってもいなかった。


周りの女の子たちには、

そんなことに全く

気付いていないようで、

「高橋くん、カッコイイよね」

「やっぱり素敵!」

と黄色い声をあげて

キャッキャと騒いでいる。


……みんな、

高橋くんのこと誤解してるよ。


そう思っていても、

決して口にすることは

出来ないけれど。


「そうだ。

 せっかくだから、

 さっき指名した各クラスの

 代表者も前に出なさい」








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