チョコレートトラップ
「賭けには

 負けちまってるかも

 しんねーけど、

 約束のホワイトデーまで

 まだあと少し残ってるしな。

 それまでは、

 磯貝の答えは

 訊かないでおいとくよ」


いつもの軽いノリで

軽快に言葉を並べるウソタが、

すごく遠くに感じてしまうのは

私の気のせい?


1ヶ月間、私を“芹菜”と

さも当たり前のように

呼び続けてきたのに、

ウソタは今日を境にもう

“芹菜”と呼んでくれないのかな。


そう思うと、

胸の奥がギュッと締め付けられる。


「ウソタ……」


「何?」

心の中から

じわりじわりと滲むように、

私の口から想いが流れ出た。






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