チョコレートトラップ
「私のこと、『芹菜』って、

 もう呼んでくれないの……?」


そんな事を口にしてしまうなんて、

自分自身、驚きを隠せない。


でもその想いは確かで、

もしそうだったらどれだけ

傷つくか計り知れない。


目に浮かんだ涙が滲んで、

今にも零れ落ちそうになる。


ウソタの顔も涙のベールで

じんわりとかすんで良く見えない。


しばしの間の後、

ウソタが一つ息を吐いてから、

いつもの口調で話し始めた。


「まぁ、元々

 『磯貝』て呼んでたしなー。

 でもまだ期限まであるし、

 磯貝がいいって言うなら、

 その日までは名前で呼んでやるよ。

 どうするか?」







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