チョコレートトラップ
凛の言う通り、

『賭け』は本当のことなの?


だとしたら、私は

これからどうすればいいの?


ぼんやり空を眺めながら

必死に考えを巡らせる。


でも、私の頭じゃ答えなんて

浮かぶはずもなくって。


「芹菜には残念だけど、

 もう『賭け』は

 始まっちゃったみたい。

 朝のウソタの行動は、

 きっと芹菜の先手を

 打ってきたんだと思う。

 だったら、

 芹菜はどうしていきたい?」


ごちそうさまでした、と

手を合わせながら凛が私に

問いかける。


私がどうしていきたいのか―――


それは勿論……。


「私がスキなのは高橋くんだけ。

 ウソタと付き合うなんて

 考えられないよ」


「じゃあ、その気持ちを

 今度は確実に高橋くんに

 伝えなくちゃね」


そう言うと、凛は

私に向かって甘い笑顔を見せた。





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