チョコレートトラップ
3年生の教室がある階へ着くと、

それはより大きく全身で感じた。


「朝のウソタの言葉が

 広まっただけだよね、

 きっと」


すがるような声で

凛にそっと囁く。


凛は辺りの生徒を見渡しながら、

「だと思うんだけど。

 ……でも、ちょっと違うような」

と呟いた。


私の知らない内に、

お昼休み時間、校舎内で

なにか起こったのだろうか。


だとしたら、きっと

ウソタがしたに決まってる。









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