Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
「ママ、母の日のケーキ買ってあるよ」
志織がコーヒーとココアの用意をして いるのを見て涼が冷蔵庫からケーキの箱を取り出す。
「うん。冷蔵庫見たらケーキの箱があったからコーヒーとココアを淹れてるの」
「なんだ、そうか」
リビングのテーブルにケーキの箱を置いて
「陽菜」
手招きして
「なに?おにいちゃん」
陽菜の耳元で何やらコソコソ。
たぶんカーネーションのことを話しているんだろう。
「さ、コーヒーとココアが出来たわよ」
俺の前にコーヒーを置き
「涼、陽菜も座りなさい」
「うん。その前にちょっと待ってね」
「まってね」
リビングから庭に出てカーネーションを持って戻って来た。
「ママ、はい。カーネーション」
「カーネーションだよ。ひなかえなかったけどおにいちゃんとパ パがかってくれたんだって。パパありがと」
陽菜に礼を言われて
「いえいえ、どういたしまして」
「フフフ…涼、陽菜、そして恭介さん、 ありがとう。ママ嬉しい 」
「うん」
「うん、よかったねママ」
「ハハハ…志織、感動するのは後にしてケーキ食おう。コーヒーとココアが冷める」
「フフフ…そうですね」
ケーキを切り分け
「はい、召し上がれ」