パステルカラーの恋模様 【鮫っち番外編】
「ごめん。俺、ついそういうのほっとけなくて…」
そう言うと、美紀は小さくつぶやいた。
「別に責めてるわけじゃないよ…。隼人優しいし、自分の事より人の事優先しちゃうみたいな所見て、好きだなぁって思ったし」
ツンっとしながらも、愛が見え隠れするセリフに俺はきゅんっとした。
美紀のさらさらの髪から甘いシャンプーのいい香りが漂っている。
美紀…。
うずうず。
俺は超甘えたい気分になって、ごろごろと美紀に抱きつこうとした……
が、そんな俺を避けるように、美紀は立ち上がった。
あら?
「そういう所、すごく好きだけどっ、でもやっぱり、不安になる…」
「ふ、不安って?」
「この前だって、女の子と電話してたし…何かやっぱり…」
女の子って…
ああ、柚木の事か?