パステルカラーの恋模様 【鮫っち番外編】
ただ、それでうまく円満解決すればいいんだけど…。
万引きとめようとして、逆に俺が濡れ衣着せられたり、
バスケの試合で次の日全身筋肉痛になったり、
祭り中に暴動があって、それをとめようとして巻き込まれて顔殴られてあざ作ったり……。
とにかくいい事なんてありゃしない!
ほっとけばいいものを、俺は自ら首を突っ込んで、その不幸をおすそ分けされちゃってるわけだ。
そんなもんいらねぇっつの!
京吾はふうっとため息をついて言った。
「とりあえず、仲直りしろよ。お前ももうちょっと自分の事優先していいんじゃん?で、もう不安にさせないからって、安心させてあげれば」
「ごもっともで。アニキ」
本当に、それが一番の方法だ。
京吾が言うことは、大体正しいし、的を得ている。
俺は携帯を取り出し、おとといまでで途切れている美紀の受信メールを開き、返信ボタンを押した。
もうこうなったら、プライドなんて、くそくらえ!
どうせ安モンの自尊心だっつーの!
『この前はごめん。今日の放課後、中庭で待ってる』
授業中も、ずっと今日の放課後の事を考えていた。