ミックス・コーヒー
 その瞬間、美葉の全身から力が抜けてしまったのだろう。
 突然の重さに耐え切れず、貴之も一緒に床に座り込んでしまった。

 細く、軽いはずの美葉の体が、貴之に重くのしかかる。



 今、美葉は、あの時の自分と同じ気持ちだろう。



 たとえ、彼女が父親に嫌な感情を持っていたとしても、親子の関係は変わらない。
 
 死なれてしまって、平気なわけがない。

 美葉だって、父親がそこで生きていることがわかっていたからこそ、憎むことも出来たんだろう。
 
 父との楽しかった日々も、もう少し時間があれば取り戻せたのかもしれない。
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