光のもとでⅠ
「……今日は無理そう。何が悪かったのか、間違えちゃったのかはわかったけど、でも、何をどう話したらいいのかはまだ見つからない」
「焦らなくていいよ。じっくり考えな」
 でも、時間を置いてしまったら謝る機会がなくなってしまう気がした。
「会えなくなっちゃったりするのかな……」
「……それはないよ」
「どうして……?」
「だって、振られてもかまわず会いにくるような人だよ? こんなことくらいでどうかなるとは思えない」
「……本当に?」
「あぁ、それだけは保証できる」
 蒼兄の笑顔に少しほっとした。
「じゃ、今日は会わない。それでいいか?」
 確認されるように訊かれ、小さく「うん」と答えた。
「わかった。じゃ、ちょっと向こうに行って話ししてくるから休んでろ」
 と、部屋を出ていった。
 自分が悪いのだからさくっと謝ってしまえばいいことなのに、どう謝ったらいいのかがわからなかった。
「ごめんなさい」の一言では終わらない気がしたの――。
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