総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「たかが、バカな女1人のために血を流して。誇りはないわけ?プライドはないわけ?」
たかが?
誇り?
プライド?
「そんなもん、とっくに捨てたよ。」
小さく笑いながら、返す。
「情けないねー。背中のオオカミが泣いてるよ?」
その言葉を聞いたとき、俺の中で何かが切れた。
オオカミ・・・・・それは俺の象徴。
泣く?はっ、舐めんなよ。
「俺はな、今まで怖かった。誰かを"愛する"ことが。」
だけどな、もう怖くねぇんだよ。