私の刑事さん

「やめてっ…」

「…わりぃ…」

やっぱり男はダメだ。

怖いよ

「怖がんなよ」

「…だって…」

「本当わりぃ」

海斗さんは袖で私の涙を拭いてくれた。

「ごめんな」

海斗さんがあんまり謝るからつい笑ってしまった。

「笑うな」

「やっ!!」

海斗さんが手を上に上げた瞬間私は身を固めた。

叩かれる…

「ごめんなさい…」

怖い…

海斗さんの手は叩くんじゃなくてまた、私の頭を優しく撫でた。

「叩いたりしねぇよ」

……

やっぱりこの人は優しい。

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