銀棺の一角獣
「ねえ、ルドヴィクはこちらに入ってはだめだったの?」
「……だめだな。なにせ、ここに入ることができるのは『純潔の乙女のみ』だからな。いやあ、ルドヴィクもキーランも理性を保ってくれて助かったというものだ――」
「もう! そういうことを言わないで!」
人が悪そうににやにやとしている一角獣を、アルティナは思いきりひっぱたいた。彼女の細腕で叩かれても痛くもなんともないらしく、ティレルは軽く笑っただけだ。
「ティレル!」
ふわふわとティレルの頭のあたりを飛んでいた妖精が彼に声をかける。
「何で人間なんて連れてくるのさ? それ以前にずいぶん久しぶりだったよねぇ!」
「うるさい、黙れ」
「わー! ねえ、この髪ちょっとちょうだいよ! ティレルの鬣と同じ色!」
「きゃあ! 髪を引っ張らないで!」
「……だめだな。なにせ、ここに入ることができるのは『純潔の乙女のみ』だからな。いやあ、ルドヴィクもキーランも理性を保ってくれて助かったというものだ――」
「もう! そういうことを言わないで!」
人が悪そうににやにやとしている一角獣を、アルティナは思いきりひっぱたいた。彼女の細腕で叩かれても痛くもなんともないらしく、ティレルは軽く笑っただけだ。
「ティレル!」
ふわふわとティレルの頭のあたりを飛んでいた妖精が彼に声をかける。
「何で人間なんて連れてくるのさ? それ以前にずいぶん久しぶりだったよねぇ!」
「うるさい、黙れ」
「わー! ねえ、この髪ちょっとちょうだいよ! ティレルの鬣と同じ色!」
「きゃあ! 髪を引っ張らないで!」