銀棺の一角獣
アルティナは庭に出た。彼女に言われたようにルドヴィクもまた煌びやかな鎧を身につけて待っている。
銀色に輝く鎧の要所にあしらわれた金は、アルティナの鎧と対になるものであるようにも見えた。別々に作られたものであったのだけれど。
彼の輝く髪は、いつものように首の後ろでまとめられて、そこから先は編んであった。
編んだ髪の先は、アルティナの贈った飾り紐でまとめられている。彼の瞳と同じ色を選んで編んだ紐。できるなら、恋人同士だった時代に使ってほしかった――別れを決めた今ではなく。
それが勝手な想いであるのはよくわかっている。過酷な旅の間ずっと、彼はアルティナの編んだそれを胸にしまっていてくれたのだから。
「――ティレル」
四阿に向かってアルティナは呼びかける。
「――アルティナ女王陛下」
銀色に輝く鎧の要所にあしらわれた金は、アルティナの鎧と対になるものであるようにも見えた。別々に作られたものであったのだけれど。
彼の輝く髪は、いつものように首の後ろでまとめられて、そこから先は編んであった。
編んだ髪の先は、アルティナの贈った飾り紐でまとめられている。彼の瞳と同じ色を選んで編んだ紐。できるなら、恋人同士だった時代に使ってほしかった――別れを決めた今ではなく。
それが勝手な想いであるのはよくわかっている。過酷な旅の間ずっと、彼はアルティナの編んだそれを胸にしまっていてくれたのだから。
「――ティレル」
四阿に向かってアルティナは呼びかける。
「――アルティナ女王陛下」