銀棺の一角獣
「ただいま戻りました」


 怪我を負って王宮に残ったヴァルガス、旅の途中で別れたミラール、マドレル、セサル。

 さらに最後までアルティナに付き添ったルドヴィク――五人の騎士達がようやくアルティナの前にそろう。


「本当に……、何とお礼を言ったらいいのか。失われた命はあまりにも多い――けれど、あなた達が戻ってくれたことは――とても幸せなことだと思います。どうぞ、これからもわたしに力を貸してください」


 アルティナは、一人一人の手を取って、丁寧に頼んだ。怪我を負って王宮に残ったヴァルガスは涙を流してその言葉を受け入れる。


「アルティナ様」


 ミラールは、右手が上がらなくなっていた。おそらく最前線に出ることはもうできないだろう。それでも、彼もまたアルティナに忠実にあろうとした。
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