サファイヤアンドロイドの夢
私も叫べば良かったと言うのか?
ライラのように感情のままに、身体の奥底から沸き起こる感情を、そのまま口にすれば良かったと?

私は首を振り、両手で顔を覆う。

疲れた。

明らかにオーバーワークだ。
ブレインを休めてやらないと、山本博士がいない今となっては、私のこの特別なボディを修理できる者などいないだろう。
私はまだ壊れるわけには行かない。

Mr.Dがお帰りになるまでは、この国を守り通して行かなければならないのだ。

例え、一人の人間を犠牲にしようとも、
私は、
感情を押し殺して生きて行くしかないのだ。

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