サファイヤアンドロイドの夢
歯車
一瞬、そこがどこだか分からなかった。
頭の中に、霧の幕がかかったような感覚だ。
確かに見覚えのある景色なのに、どこだか思い出せない。

古びた机。
その上に旧式のコンピュータが3台。
食べかけのパン、底にコーヒーがこびりついたカップ。
洗いものを片付けて、食事の用意をしなくては。
そう考えてから気づく
そうだ、この部屋は・・・・・・。


「ジェイル!ドアを開けてくれ!ジェイル!」


ドアの向こうから声が聞こえた。
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