サファイヤアンドロイドの夢
闇医者は、タケルの声を、研究所の発表会で歌っている地方ニュースのデータから拾っていた。
この革命を起こす首謀者の声が、
あいつと同じ声なら、
ライラが喜んでくれる気がした。

・・・・・そうだ。
男の声がMr.Dとそっくりなはずだ。
元は、男の声なのだから。

すべては、
うまくいくはずだった。
顔を変えても私の力は消すことが出来ないが、私自身が忘れてしまえば、
もう二度と、この力を使わずに済むと思ったのだ。
激情のままにライラを、
愛するものをバラバラにしてしまうようなことが、
もう二度とないように。
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