サファイヤアンドロイドの夢
ライラが部屋に姿を消すのを見届けてから自分の部屋に戻った。
明かりを点け、仕事の残りを片付けようとしたが、何も考えられなかった。
私は諦めて、アンドロイドには必要ないはずのベッドに横になる。
もう3時間もすれば夜が明ける。
明日が始まるのだ。
あの男も眠りについただろうか。

気持ちの悪いデジャヴがまだ尾を引く。
「きれいな名前だな。」
あの日、Mr.Dもそう言ったのだ。
自己紹介をした私に、満面の笑顔で。

私は眠れない夜を過ごした。
< 51 / 395 >

この作品をシェア

pagetop