パーフェクトティーチャー
ほたるの足は自然と氷室のマンションに向かっていた。


事件の発端となった場所である。


窓に明かりはなかった。


物好きなマスコミが外で張ってるかと思ったが、それらしき姿はない。


缶コーヒーで冷えた手を温めながらしばらく時をやり過ごした。


やがて無精ひげの氷室が現れた。


一通りの取り調べを終え、釈放されたのだ。


「月越くんじゃないか」


気配に気づき、氷室が先に声をかけた。


ほたるはただ、かつての担任の疲れ切った顔を見つめてるだけ。


それ以外に何もできない。


< 198 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop