Level.0



「キング…!!!こいつが国を裏切ろうとしているんです」


「ほう?事実かね?」


「証拠でもあれば、弁解致しましょう」


弁解をするとかえって怪しまれることもある。
だからあえて言わない。
むしろ、私は確信がある。
処分されるのは、あいつだって。




「なるほど。では、じっくりと話を聞きましょうか。これに着いて行ってください」



「はい」


黒スーツの男が何時の間にか現れ、彼を誘導して行った。
あれは廃棄室行きだな。
黙って過ごしていれば、私が彼も解放してあげられたのかもしれないのに。
本当に憐れね。
そう思うと、笑えてきた。






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