砂漠の水車
二歩、三歩、四歩――…と砂を蹴った、次の瞬間。
「―――…っ!!!!!!」
激しい轟音とともに視界に砂が舞った。
本能的に目が塞がれる。
「くっ」
『予想以上』の荒々しさに、ジンは苦悶の声を漏らしながら左拳をつよく握った。
「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
「ヒーッ、ハァァァア!!」
砂の中から甲高い声が二つ。
くそやかましい声の主は、砂を被せた二人の標的にそれぞれ襲い掛かって行った。
「おっちね、ごるぁぁぁあ!!」
「くたばれ、おるぁぁぁあ!!」
両方とも剣である。
それもかなりの重さがあろうかという大きな剣。
切るためではなく殴るためにあろうその剣は、砂の中の青年たちがまともに食らったと思えばあまりに痛々しく。
やる方は気分がいい。