Love again
「今日……やるんだ?」


沢田くんのストレートな言葉にむせた。


「お前って……処女?」


「……そうだけど。」

なんで、こんな話しなきゃいけないんだろう。


「絶対に嘘だ!」

「嘘つく必要ないじゃん。だって、マサトが生まれて初めての初彼だもん。ねっ?明里!」


明里が、ビックリした顔をしてた。


「……うん!あっ、あたし、彼に用事あるって言われてた。ちょっと、行ってくる!」


いってらっしゃいと手を振って見送り。窓の外の景色から、運動場で、男子とサッカーしてる、マサトの姿。


鼻をすするような音がして、沢田くんを見たら、うつむき加減で、涙がポツリ。


「えっ!」

「……コンタクト、ずれたっぽい。目が痛い!」


カバンから、鏡を取り出して渡した。


「使って!」

「……サンキュ!」

鏡の反射で、また別な映像が……


「……大きな木」

「えっ?」

見たことある、絶対にあるのに、それが、どこなのか分からない。


「頭が痛っ……」

今までにない、頭が割れそうなくらいの痛み。


そうして、椅子から力が抜けてくように、地面に体をうちつけた。
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