ともだちのつくりかた。
「一度で切らないと、いけないんじゃない?」


「そうですね」


「お世辞にも、君、筋肉ついてなさそうだけど。人の首って、そんな、簡単に、切れるもんじゃない、よ」


「そうなんですか?」


本当に何も考えていない。

ここまで来ると返って同情する。


「じゃあ昔の人はどうやって切っていたんでしょう」


「日本刀、とか」


切腹の際には、介錯として首を切っていたことをどこかで聞いたことがあった。

しかし、いくら切れ味が鋭いからと言っても、骨もあるし、並の人間では一刀両断とは行かないだろう。

僕の言葉に、少女はなるほど、とため息をつくように相槌を打つ。
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