不良狼は一途に溺愛中

「ねぇ、そう言えば二人って…どんな風に出会ったの?あまり接点とか無さそうな感じがするんだけど…」


紅茶を一口飲んだ美咲さんが、パッと閃いたかのような声で訊ねてきた。


確かに、その疑問が浮かんでもおかしくはない。


俺と柚…。


同じクラス…っていうだけで、全く接点なんて無かったもんな。


「え、えっと…まだ高校生活が始まってまもない時に、学校の中庭にある桜の木の下で出会ったんです…。」


「へぇ〜、桜の木の下だなんて、ロマンチックね!でも、蓮は…どうしてそんな場所にいたの?」


「……マンガ読んでた。」


不思議そうな表情の美咲さんに、正直に答えた。


ロマンチック…ってわけでは無かったな、あの出会い方は。


あの時のことが蘇ってきて、俺は苦笑いをした。



< 89 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop