海宝堂〜海の皇女〜
シーファ…シルフェリアの言葉にガルは悔しそうに唇を噛んだ。
遅かった…シーファはヌルドに操られてしまっていた。
「シーファ!なんだよっ!
目を覚ませよっ!そんな奴の言うこと、聞くこと無いって!」
リュートが起き上がり、そう言う。
「シーファ?そんな女はいませんよ?
ここにいるのは、シルフェリア皇女です。
いえ!王家の力を受け継いだ彼女は、最早、皇女ですらないっ!」
ヌルドがシルフェリアの隣に立ち、肩に手を掛ける。
「そう…これで私がこの国の女王。」
ドンっ!
シルフェリアは音を立てて、左手に持つ何かを床に打ち付けた。
それは金色に輝く三ツ又の鉾。
「ついに…ついに手に入れたのですねっ!
王家に伝わりし神器、トライデント!」
シルフェリアは興奮するヌルドにトライデントを渡す。
「シーファ!ダメっ!
そんな奴に神器を渡したら…
シーファ!目を覚ましてっ!
こんな…城の人達を襲った奴らに、手を貸さないでっ!」
ニーナの声もシルフェリアは何も感じないように、たた、そこに立っていた。
ヌルドが声をあげて笑う。
「先程からあなた方はおかしい事を言っていますねぇ?
ひょっとして…シルフェリアが操られているとでも?」
「そうだろっ!
お前の心を操る術で、シーファを…」
「いいえ〜、ここに私と共にやって来たのは、あくまで彼女の意思です。
だからこそ、城の兵士達も全て、ご自分で倒されたのです。」
「――!!」
「そんな…」
ここに来る途中、倒れていた兵士達。
それら全てをシルフェリアがやったと…
シルフェリアは笑っている。そして言った。
「あんな弱い連中、私の国にはいらないもの。」
冷たい言葉に足が震えた。
遅かった…シーファはヌルドに操られてしまっていた。
「シーファ!なんだよっ!
目を覚ませよっ!そんな奴の言うこと、聞くこと無いって!」
リュートが起き上がり、そう言う。
「シーファ?そんな女はいませんよ?
ここにいるのは、シルフェリア皇女です。
いえ!王家の力を受け継いだ彼女は、最早、皇女ですらないっ!」
ヌルドがシルフェリアの隣に立ち、肩に手を掛ける。
「そう…これで私がこの国の女王。」
ドンっ!
シルフェリアは音を立てて、左手に持つ何かを床に打ち付けた。
それは金色に輝く三ツ又の鉾。
「ついに…ついに手に入れたのですねっ!
王家に伝わりし神器、トライデント!」
シルフェリアは興奮するヌルドにトライデントを渡す。
「シーファ!ダメっ!
そんな奴に神器を渡したら…
シーファ!目を覚ましてっ!
こんな…城の人達を襲った奴らに、手を貸さないでっ!」
ニーナの声もシルフェリアは何も感じないように、たた、そこに立っていた。
ヌルドが声をあげて笑う。
「先程からあなた方はおかしい事を言っていますねぇ?
ひょっとして…シルフェリアが操られているとでも?」
「そうだろっ!
お前の心を操る術で、シーファを…」
「いいえ〜、ここに私と共にやって来たのは、あくまで彼女の意思です。
だからこそ、城の兵士達も全て、ご自分で倒されたのです。」
「――!!」
「そんな…」
ここに来る途中、倒れていた兵士達。
それら全てをシルフェリアがやったと…
シルフェリアは笑っている。そして言った。
「あんな弱い連中、私の国にはいらないもの。」
冷たい言葉に足が震えた。