純情♡SWEETIE
折しもバケツをひっくり返した豪雨の中

小さなピンク色の傘の中

あたしははそっと目を瞑りつっくんを待つ、

つっくんがはそっと唇をかぶせたのがわかる。

冷たくて震えるつっくんの唇から

緊張が伝わってきた。

安心させたくて強く口付たけど。

苦しくて苦しくて


つっくんの唇が離れた。

「毬乃呼吸忘れてるよ。」

と声をかけられ、

「はあ~」

と大きく息を吐いて、

「キスって難しい。」

って言ったら


つっくんは声を上げて笑った。

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