デュッセルドルフの針金師たち後編

無事を祈る

在庫はおよそ一万本。ダンボール40箱分。1箱250本。
一人当たり2箱くらいがノルマということになるが、早めに
売り切れるところも出てくるはずだ。何が起こるかわからない。

それでも、売り切らなければ意味がない。少々売れなくても
ひたすら無事を祈る。さて翌日最終エリア会議を行った。ペア
も一部変更。しっかりものの山男とひょうきんをペアにした。

ボンボンと映画俳優の京都組はあまり売れなくても良いから安全
な所ということで、ハイデルベルク、シュトットガルトから
ザールの西部方面へ。山男とひょうきん組は少し危険だけども

そこそこ売れるフランクフルト近郊からフルダの東部方面へ。
オオツキもじゃもじゃ組は非常に危険だがかなり売れそうな
北部方面へ。車があるのでまさかの時はかなり動ける。

偏屈ペアのオガワイスラエル組はデユッセルを中心に。そして
南部バイエルンをオサムとマメタンとで作りながら売りまくる
ことになった。完璧だ!とにかく無事であってくれと祈るばかり。

各連絡先はそれぞれの中心地のユース、募集の張り紙を出した所だ。
まずは前半2週間の滞在予定で、在庫をユースに置き近郊の町へ身軽
にして売りに行き、2週間後にデュッセルに1度集まるという寸法だ。
< 45 / 61 >

この作品をシェア

pagetop