少女は偽りの恋
心ときめくツグミをよそに、
小都音は、只々疑問の波に襲われる。
誰?
私の頭に手を置くのは何故?
もしかして、変態の類の人?
頭を高速で回転しているうちに、その見知らぬ男は綺麗な口を開ける。
「突然で悪いんだけど、
…相席してもいい?」
それは本当に突然で、小都音は目を剥く。
混乱のあまり、
小都音は冷静に「理由を述べてください。」と透き通る声で聞き返す。
それはあまりにも冷淡で事務的な言い方だが、どこか場に合ってなく、
長身な男は口の両端を持ち上げ白い歯を見せて笑う。
ツグミに関しては、色男の提議ならば、神速に「どうぞ!」と言ってた所だろうが、
目の前には至って色男に対し冷静な小都音が居る為、ツグミも多少は正気に戻る。