少女は偽りの恋
「俺も?」
「当たり前だろ。」
「壬生 藜(みぶ あかざ)。」
「アカザって、植物の藜?」
小都音は素早く尋ねる。
「そう。」
「ツグミに似てるね。」
「は?」
名前を呼ばれたツグミは、突然の話に首を傾げる。
「小都音?意味が分からない。」
尋ねると小都音は、フフフっと得意気に笑い、頬杖を付く。
「ねぇ、知ってる?」
お、来たな。
とツグミは内心期待した。
来たぞ、小都音先生が!
「何々?」
そう言い身を乗り出したのは、吾妻昌巳だった。
フワリと心地良い匂いが舞う。
「何で藜とツグミ?ちゃんが似てるって?」
どうやら彼も興味津々のようだ。