少女は偽りの恋



小都音は嬉しそうに、説明を始める。

「ヒユ科の藜はですね、
風媒花である為にですね、花粉が飛散するのでアレルギーを起こしやすいんです。
つまり花粉症の人にとっては迷惑な雑草な訳ですよ。」

「棘のある言い方だな。」

当の藜本人は苦笑いをしていた。
「迷惑」といい「雑草」といい、確かにあまりいい表現ではない。

「ああ、お気に障りましたか、申し訳ございません。」


「で?それがツグミちゃんとどう関係が?
ツグミって確か…鳥であって植物ではないよね?」

昌巳は首を傾げて答えを求める。


すると小都音はツグミの方を見やり、ニヤニヤと笑った。

何だ、とツグミが警戒すると、小都音は肩を竦めた。



「ツグミ、ずっと香水たっぷり付けてるから、花粉症の人は近寄れないんだよね。
分かった?
薊も、花粉症の人にとってはアレルギー発生の原因だからね、つまり…。

薊もツグミも、似たもの同士だよ。」

あっけらかんと話す小都音を、他の三人は呆然と見つめていた。
その三人を、小都音は眺めていた。




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