俺様彼氏の甘い罠
「 ・・・・・ココア? 」
「 ・・・・甘いの、好きなんです 」
「 そう。じゃあココアとコーヒー 」
近くにいたスタッフを捕まえて
そう言うと、彼は小さく息を吐いて
腕を組んで、そっと目を閉じた。
・・・・・・・?
その行動の意味がよく分からなくて
私は黙って彼を見つめていた。
─────────────カタッ
「 お待たせしました。
ココアとコーヒーになります 」
目の前に置かれたコップ2つを
しばらく見つめたあと、
彼はコーヒーを一口飲んで
「 ・・・・まぁ、合格かな 」
そう呟いた。
相変わらずわけが分からなくて
首を傾げていたら、彼がぱっと
顔を上げて、再度目が合った。